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5. Template It!

Template It!を使うと、気になる文章のバリエーションを容易に作ることができる。(図2)


図2 Template It!概観

気になる文章(図中のOriginal部)を選択して、それをテンプレートにして(Template It!部)、そのいくつかの部分を置き換えながら、いくつものバリエーション(Variations部)を作ることができる。

文章を、いわゆる「テンプレ」化するテンプレ・ジェネレーターであり、かつ、そのテンプレからコピペ、すなわちバリエーションを生成するコピペ・ジェネレーターでもある。

テンプレ・ジェネレーター
気になる文章から、コピペ生成機能を持つ様々なテンプレを生成することができる。
コピペ・ジェネレーター
テンプレから、コピペのバリエーションを容易に生成できる。

図2で、「Template It!」部がテンプレであり、「Variations」部に並ぶのが生成されたコピペである。

一番の狙いは、テンプレを介すことで、バリエーション作成の敷居を低くすることで、バリエーション作成を促し、テンプレそのものや、バリエーション生成過程から様々な気づきを引き起こす(inspire)ことである。特に、元の文章について様々な発見をするであろう。すなわち、テンプレやコピペを作る作業を通じて、元の文章を深く読むことができ、かつ、そのときの理解を踏まえて、新たな文章を作ることができる。文字列一括置換機能との違いに留意して欲しい。

図2の例では、「罪を憎んで人を憎まず」という格言から、「遅刻を憎んで人を憎まず」、「バグを憎んで部下を憎まず」、「記録を称えて人を称えず」といったコピペを生成する作業を通して、もとの文章のうち「罪」、「憎」、「人」部分を置き換え可能な変数部としたテンプレも得られた。

この例のユーザーは、この作業を通して、「罪を憎んで人を憎まず」という格言の意味的な構造に触れただろう。その理解を得たがゆえに、「では、バグを憎んで部下を憎まずにいられるか」と格言の意図を自分に引き寄せてみたり、「では、記録を称えて人を称えないのか?」と格言の弱点を突いてみたりしたのである。

Template It!は、XHTML文書の一節を入力として、それをOriginalとする。また、結果のVariationsはXHTML文書のフラグメントとしてクリップボードにコピーすることができ、それを別の文書に貼り付けることで成果を利用できる。

参考

目次

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