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1. ワードプロセッサー

ワードプロセッサーとは、文字通り、ことば処理を支援するソフトウェアである。人々はことばを通じて感情や考えを伝えて理解し、判断し、また反目する。ことば処理を支援するとは、このようなコミュニケーションや判断を支援することにつながる。これが、筆者の考えるワードプロセッサーである。

筆者は、このようなワードプロセッサーが行う支援処理、ワードプロセッシングには、まだまだ多くの種類がありうると考えている。そして、それらが実際に提供されること望んでいる。

例えば、この予稿を書いている場面。ディスプレイを前に、キーボードやマウスから手を離し、腕組みして、ムダにCPUを遊ばせ、しかし、頭の中では思いを巡らせている。このような状況は間違っている。

従来「ワードプロセッサー」と呼ばれてきたものは、事実上「ワードフォーマッター」、すなわち、ことばを紙面に配置する組み版支援がメイン機能となってしまったと言えるのではないか。紙面への配置操作が直感的で簡単で配置に自由度があるとき、そのワードプロセッサーで作成した文書は表現力豊かだ、と言われる。

もちろん、ワードプロセッサーにはアウトライン編集機能があって、これは組み版とは区別されるべきである。また、かな漢字変換とも呼ばれた日本語入力機能は、ワードプロセッシングと呼ぶにふさわしい。さらに、あえて言えば、フォーマッティングはプロセッシングの一種であるから、その意味で従来のソフトウェアをワードプロセッサーと呼ぶことは正しい。

しかし筆者は、アウトライン編集のような機能が、まだまだ未開拓であると考えているのである。

ここで、個々のワープロソフトに機能が足りないといっているのでないことに留意して欲しい。本稿で述べる機能は、必ずしも1つのソフトウェアに実装される必要はない。むしろ、機能ごとに分かれた個別独立なソフトウェアとして実装すべきであると、筆者は考えている。

本稿では、そのようなソフトウェアの特徴をあげ、またそのようなソフトウェアの設計指針を提案することで、ワードプロセッサー発展の1つの方向を示す。そして、その具体例としてCrossConcept、Template It!を試作したので報告し、設計指針を検証する。

参考

  • 「ワードプロセッサ」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2007年6月20日 02:31 (UTC)、URL: http://ja.wikipedia.org
  • 「ワープロソフト」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2007年6月9日 15:21 (UTC)、URL: http://ja.wikipedia.org
  • 「プレゼンテーションソフトウェア」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2007年5月20日 00:43 (UTC)、URL: http://ja.wikipedia.org
  • 「スライドショー」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2007年5月29日 13:19 (UTC)、URL: http://ja.wikipedia.org

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