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July 2008 Archives

July 5, 2008

Lynx Retrieverでリンクを逆に手繰る

Lynx Retrieverを改訂しました:

  • タイトル:Lynx Retriever 0.4.0
  • 日時:2008-07-04 23:00
  • 詳細:
    • 参照先に参照元を引き寄せて表示する機能を追加。
    • 参照先・参照元の範囲を広げる・狭める操作を変更。アイコン[+]、[-]をクリックするようにした。
    • 動作を安定させることができていないので、固定配置表示と絶対配置表示に蓋をして、使えないようにした。

文書の整合性や構成

自分のを実験台にします。例えば、次のプレゼン資料「文書内容の操作に見るマークアップの効果 - 解説 -」で使われている「通常の意味の文書」ということばの用法を見てみます。

  1. まず、Lynx Retrieverをxfy Basic Editionにセットアップします。
  2. URL「http://www.yamahige.jp/documents/2008-06-06_SigDD_66/20080606-SigDD-66_v3_20080704.html#term-ordinary」をコピーして、xfy Basic EditionのブラウズバーのURL欄に貼り付けて開くと、「通常の意味の文書」を説明した…と著者が思ってる箇所が表示されます。
  3. ボキャブラリーコンポーネントを「Lynx Retriever」に変えます。
  4. さっきの部分に⇒]が表示されています。ここをクリックします。
  5. すると、この部分へリンクしている、つまりこの部分を参照している6箇所が表示されます。これらは、文書内に登場する順番に並んでいます。
  6. 各部分の左側の[+]をクリックすると、そこに引き寄せて表示する範囲が広がります。[-]をクリックすると狭まります。右肩の[x]をクリックすると、引き寄せた全体が消えます。

で、どうすかね…。こうして見ると、「通常の意味の文書」という概念がまだまだすんなりとは呑み込めない気がします。それは、「通常の意味の文書とは、○○である。」という直接的な書き方をしてる部分がないから、かもしれません。この書きっぷりを良しとするかしないか…。

…ってなことを、検討する役に立てるためのツールなんです、Lynx Retriever。

つまり整合性といっても、数字が合ってるか?とか、リテラルに同じ内容を機械的にリンク挿入するとか、そういう整合性ではありません。もちろん、それはそれで重要な整合性です。ここでは、意味的な整合性をさしています。

また、内容の構成といっても、目次的な構成ではありません。概念をどのように導入して、どう使っていくか?といった構成ですね。

今後

それらを踏まえると、引き寄せた箇所に直近の見出しも合わせて表示した方がよいかも。SayYes!でやってるみたいに。

また[+]や[-]で、引き寄せて表示する範囲を広げたり狭めたりできますが。このアルゴリズムも改善の余地が…かなり広いですね(^_^;)。いまは、[+]をクリックすると親要素に広がるので、いきなりページ全体に広がったりします。これを、兄弟姉妹の範囲で1つずつ広げるとかしないと。

July 6, 2008

タグダイレクトで逆変換

xfy Basic Edition限定で、xfy Blog Editorでは使えませんが、逆変換もできるようにしました。

ひとことで「タグダイレクトはタグを直接入力する機能」と言ってますが、実際は「タグ付きテキストを要素などに変換してカーソル位置に挿入する機能」です。挿入するのは要素などであってタグではありません。だから、タグダイレクトを使ってある場所に開始タグ<em>を挿入して、次に別の場所に終了タグを</em>を挿入して、既存の内容をem要素の内容とする、ということはできません。

でも、そういうことをしたくなる気持ちは分かるので、実装したのがこれ、逆変換。修正したい範囲を、まずタグ付きテキストに戻して、それから開始タグ<em>を書き、次に別の場所に…とやれば、既存の内容をem要素の内容とする、ということができますね、と。

まるで外科手術をしてるよう。なので、UIもそれっぽくしてみました。ヤバイので、歯止めをかけて、ブロック要素はいじれないようにしています。

また一歩、やってはならないことに足を踏み込んでしまった気がする。限りなくしている。

対訳エディターにLynx Retriever機能を

対訳エディターを改訂しました:

タグダイレクト機能はATOKを使って用語を挿入するため。Lynx Retrieverは用語の用法の整合性を見るのが目的です。

機能を統合して使う

自慢。

Firefoxで拡張機能をアドオンするようなものですね。これを用途・目的別にやる、と。

もともと対訳エディターもLynx RetrieverもタグダイレクトもXHTML文書を対象にしているので、何もしなくても同じ1つの文書に対してこれら機能を使うことができます。

でも、より使いやすくなるように、対訳エディターの並行表示ビューに機能を統合しています。それぞれ、対象とするソースボキャブラリーはXHTMLと同じですが、各機能はそれぞれ固有の名前空間の基に実装しています。なので、わりとあっさりと統合できます。

具体的には、テンプレート(xvcd:template要素)には、それぞれ固有のmode属性を付けているし、コマンド(xvcd:command)や関数(xvcd:function)も固有の名前空間に属しています。このため、衝突する心配がありません。xvcd:importするスクリプトファイルを切り替えたりして、機能を上書きすることもやってます…これはちょっと危険(^_^;

July 30, 2008

第67回デジタルドキュメント研究会

第67回デジタルドキュメント研究会で発表しました:

  • タイトル:定性的で主観的で個人的な記録を活用するシステムの試作 〜 時間情報を例に 〜
  • 開始日時:2008-07-25 13:10
  • 終了日時:2008-07-25 13:50
  • 場所: 北海道大学 学術交流会館 第3会議室
  • 概要:個人が、ブログの記事などの定性的で主観的な文章を書くことを支援したり、そのような情報を整理して利用することを支援するシステムを、時間情報を例に検討して試作している。記事の投稿時刻など物理的で客観的な時間情報に比べて、記事本文中に書かれるこのような時間記述を、ITは支援してこなかった。このような時間情報を処理するシステムは、矛盾やあいまいさを排除せず、物理時間への対応付けを要求しないものであろう。

発表資料をこちらに置いておきます:

定性的で主観的で個人的な記録を活用するシステムの試作 ~ 時間情報を例に
http://www.yamahige.jp/documents/2008-07-24_SigDD_67/20080725-SigDD-67_v2_20080727.html

STORYWRITER 2というのを作りました。公開は、まだ先になると思います。

YAMAGUCHI Taku
(FAMILY Given)

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